平成24年度富士総合火力演習装備品展示

本演終了後の装備品展示です。総火演では初登場の中距離多目的誘導弾、NBC偵察車、そして１０式戦車ほかを載せました。その他は平成１７年の際の頁に殆ど載っています。

10式戦車の正面と後面。120mm滑腔砲は90式のものと同等ないし、より威力が高いとされる。後面は90式戦車の構成を踏襲している。

車重約44ton、全長9.4m×全幅3.2m×全高2.3m。乗員3名、機関出力は車重が軽くなったので1,200馬力（90式は1,500馬力）で路上最高速度70km/h以上。

砲塔上面後部に大型の視察装置と環境センサが立っている。
車体構面ラチス上部中央にはリアビューカメラが見える。

中距離多目的誘導弾。87式対戦車誘導弾（中MAT）、79式対舟艇対戦車誘導弾（重MAT）の両方の後継に位置する誘導弾システム。高機動車に発射装置、追尾装置などを一体搭載化した。展開時の最大高3.7m。射程距離は非公表であるが5km以上はあるのではなかろうか。

6発を収めた発射機。多目標に対し同時発射して撃ち放し（発射後命中まで照準し続ける必要がない）能力も有する。発射機構造は、航空機装備品のような軽量・繊細なもので、陸上装備としてのロバスト性には欠ける感もあった。

NBC偵察車。大型の装輪車で、車内はNBCフィルタにより清浄化され、後部の作業装置でサンプリング等を行う。全長8.0m×全幅2.5m×全高3.2m、車重約20ton。路上最高速度約95km/h。自衛用の12.7mm機銃を×1を備える。

遠隔操縦観測システム（無人機）。小型であるが、重量は約275kg、全長約5.3m、全幅約1.2m、最大速度約130km/h。本体の機種下部に観測用カメラユニットポッドが見える。日本で装備化された初めての無人ヘリコプターであり、装備職種は野戦特科で、射撃の観測に使用されている。別に通信アンテナを備えた操縦指揮車がある。

後段演習終了後から装備品展示までの間、楽しく音楽演奏を聴かせてくれた音楽隊。写真は「ヤングマン」を観客と一体になって演じているところ。