２００４年国際航空宇宙展

世界の最新航空機械、宇宙関連機械の実用化技術、要素開発技術、部品などを展示します。１９６６年に第１回が行われ、これまでに１０回開催された航空宇宙に関する国内で唯一の総合展示会です（前回は２０００年３月）。２３カ国から３４３社・団体が出展しました。宇宙関連は少々寂しかったですが、航空機についてはとても見がいのある展示会でした。（2004/10/07）

会場となったみなとみらい地区のパシフィコ横浜展示場。今回は10月6日(水）～10日（日）。

H2Aロケットの15分の1のバリエーションモデル。一番左の先端が大きいものが最大のH2A 204型。全高53m、質量443ｔ、そして衛星打ち上げ能力は6ｔに達する。

JAXA（宇宙航空研究開発機構）の実験用ヘリコプタ。GPSと慣性航法装置を複合化させた高精度センサシステムや通信システム、マンマシンインタフェースを搭載したデータ収集実験用ヘリコプタ。

長野のエンジニアリングシステム（株）の「世界最小の一人乗りヘリコプタ GEN　H-4」。２重反転プロペラをエンジン４基で回すので安全である。質量 75kg、水平最高速度：90km/h、高度：1,000m。連続飛行時間：約30分。

ヒロボー（株）のラジコンヘリコプタ。一番手前の小さい機体にはテールプロペラは無く、主翼が２重反転プロペラになっており、軽快な飛行デモを行っていた。

YAMAHAの自動化ヘリコプタ「RＭＡＸ」。右写真の左上の地図上に行き先をマークするとそこへ自動移動する。右写真の中央下の操作装置で様々な運動・移動ができる。機体本体２基と右写真のシステム一式で約1億1千万円とのこと。

多くの大学のロケット、衛星研究組織の紹介があった。右写真のポスタは東海大のロケットプロジェクト。国内外の他大学とも連携している。

三菱電機のブース。上には人工衛星の模型。5分の1というから実機は大きいのである。

川崎重工業（株）の観測用ヘリコプタ「OH-1」。米国他で技術賞を獲得した。

欧州の「Ｓｎｅｃｍａ」（欧州の主に推進機構を扱う多国籍企業）のジェットエンジン。エアバス社などに採用されている。

ボーイング７７７。大型双発機シリーズで、中でも777-300は座席数525を誇る。日本の航空関連メーカも参画している。複合素材を多用して軽量化を図った。制御ソフトの殆どがＡｄａ（米国軍の共用言語）で書かれている。全幅：60.9m、最大離陸重量：234ｔ。

エアバスＡ－３８０。写真のように全長にわたって２階式。A380-800型は800人を載せて14,800kmを飛行できる。

ボーイング7E7「Dream Liner」。イルカのような雰囲気の流麗な機体が特徴。全長：61.5m、全幅：59m、航続距離：15,700km。複合材を多用して軽量化を図った。インテリア等従来機と大きく変わった。

最新の米軍大型輸送機C-17「Grobe Master-III」。全幅：51.8m、最大離陸重量：265 ｔ、最大積載荷重は76 ｔ。M1戦車１両と軽量車両数台を運ぶことができる。

ボーイングのブースには日本の協業企業の製品（ボーイング製品ではない）も展示されていた。奥から「客船クリスタルハーモニー」（三菱重工）、「レガシー」（富士重工）、バイク（川崎重工）。

日本にも配備のF-15戦闘機（左）。最大可搬重量：8 ｔを誇るCH-47「チヌーク」。日本でも川崎重工によりライセンス生産されている大型ヘリ。

支援戦闘機「F-1」の後継の支援戦闘機「F-2」。米国F-16戦闘機をベースに開発された日本専用機。

F-18戦闘機。全長：17.1m、ミサイル込み全幅：12.3m、高度11,000mにて最高速度：マッハ1.7。最大離陸重量：25.4ｔ。

米国の海軍、海兵隊、空軍に、そして英国海軍、空軍にとって共有できる戦闘機（Joint Strike Fighter (JSF)）として開発中のF-35。短距離離陸・垂直着陸ができる。米英以外諸国も出資、購入予定で、数千機以上が生産予定。

米軍展示の中にあった近代化兵士のポスター。脚はエグゾスケルトン式パワーアシスト（パワードスーツ）になっている。

イスラエルエアクラフトインダストリーズの展示。上には無人機（UAV：Unmanned Aerial Vehicle）が展示されている。

左の写真のUAVのデモビデオ。画面左下に超小型の偵察UAV（実機）が置かれている。

F-15のエンジン。推力約6,530kg／10,660kg（アフターバーナ使用）、質量：1,448kg。